Introduction

実は役者って凄いんです。

3回目の即興の公演を迎えるにあったって、最近よく思う事があります。
「今度即興芝居の公演やるんだー、観に来てね！」と言うと
「え？即興芝居なんかで公演！？」と言う顔をされます。
確かに即興芝居ってのは稽古の一つに使われる役者の練習技法の一つでしょう。
長く演劇をやってる方は稽古で一回ぐらいはやった事があると思います。が、

それとは多分全然違います。

我々役者は即興で物語を紡ぐ事ができます。
我々役者は即興で状況を把握する事ができます。
我々役者は即興で緊急回避をする事ができます。
我々役者は即興で物語を収束させる事ができます。

お客様にお金と時間をいただいている以上、中途半端なものは作りません。
とはいえ、そこは即興、アクシデントに見舞われる事は台本芝居以上に多々あります。
そんな役者の「危機を感じている顔」、「状況を勘違いしている役者」、
「アクティングエリアに飛び込む決意の表情」なんてのも見所だったりします。
それらも含めて「完成する物語を今まさに作っている」過程を目の当たりにしていただければ幸いです。

実は役者って凄いんです。

2014年8月の公演「天然メガパニック」の中で即興芝居をやりました。観客の表情は様々で特に面白かったのは観に来てくれた芝居仲間。 「俺も舞台に立ちたい／面白い事すんなー／なんて恐ろしい事をやってんだ」等々。まあこれは僕がみんなの表情から推測した想像なんですが、そんな顔を見るにつけ公演後から次第に「みんなで即興芝居がやりたい。」という想いがどんどん膨らんでいきました。 「やりたかったらやりゃいいじゃん」 思い立ったが吉日、七ツ寺共同スタジオの公演スケジュールを調べてみるとなんとゴールデンウィークに開いてるじゃないですか。コレを有効利用しない手はない。ということで速攻予約をとり、劇場を押さえました。 あとは出演してくれる参加者と観に来てくれる来場者を集めるのみ！

と、思って一昨年「みんな！即興だよ！」を開催しました。なかなかに盛況で、お客さんも出演者もそこそこ集まりました。肝心の芝居の結果は、勝率6割くらいでしたでしょうか...。 しかしながら、今年は違います！稽古の段階で8割は面白い物語が出来上がっております！これを本番までの稽古で（即興芝居の稽古はもちろんあらゆることを想定した即興芝居をやっています）10割に限りなく近いところまで持って行きます！ ぜひご来場を！お持ちしています！
山口純 拝

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About

天然求心力アルファ（てんねんきゅうしんりょくあるふぁ）／1998年7月旗揚げ。名古屋造形芸術大学・短期大学（現：名古屋造形大学）の「劇団じゃこ」卒業生、山口純（主宰）と同じく卒業生、川崎稚子・大原久典によって設立。
劇団名の由来は現在、白泉社「LaLa」等で活躍中の漫画家・田中メカ氏の初受賞作「天然求心力α」からいただきました。語感も文字の雰囲気もすごく理想的だ！これしかない！ということで、本人と担当（当時）および出版社に許可を頂いて正式に命名されました。

2016年4月16日から田中メカ氏の初連載作品「お迎えです。」が「お迎えデス。」というタイトルでドラマ化され、日テレ系で放送されていました！

天然求心力アルファではパフォーミングアートである「演劇」と、それ以外のいわゆる「クラフトアート」と呼ばれる芸術の垣根を壊さんとすべく、いろいろなジャンルのアーティストと合同で作品を作る事を目標としています。と言いながら「自分たちのやりたい事をやる」をモットーにお芝居を造っているので、公演毎にテイストが違う作品を作っている感じになっています。

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